紙やExcelで回す書類関連の作業、そろそろ限界だと感じていませんか?
公共施設や団体の業務現場では、いまだにExcelとメールによる“手作業の申請業務”が多く残っているケースが少なくありません。
今回ご紹介するのは、そうした“申請フローの煩雑さ”に悩まされていた、ある専門設備の運用部門での改善事例です。
私たちは本件について、特別なSaaSを使ったり、スクラッチ開発などをする事なく、「シンプル且つ柔軟性の高い設計」で、その業務課題を解決しました。
導入前の状況と課題
設備を利用する関係者は、配布されたExcel申請書に必要事項を記入し、それをメール添付で提出するのが日常でした。
そして管理側では、受領したExcelの内容をひとつひとつ確認したうえで、別フォーマットに転記・再入力して関連機関へ提出資料を作成していました。
結果として、日々の運用の中で以下のような問題が発生していました。
- 入力ミスや記載漏れが多く、やりとりに時間がかかる
- 提出状況の把握が困難で、催促業務が煩雑
- 最終的な集計や帳票作成に、膨大な時間と労力がかかる
どう改善したか
私たちは、以下の2つのツールを活用して、業務フローを再設計しました。
- WordPress(申請者向けポータル)
- kintone(申請内容の受け取り・管理・集計)
WordPressではログイン制を導入し、申請フォームは登録ユーザー専用に設計しました。
フォーム送信と同時に、APIを通じてリアルタイムでkintoneへデータを自動登録できる仕組みを整えました。
kintone側の画面構成も、帳票出力時にA4で1枚に収まるように最適化するなど、管理側の実務負担を減らす工夫を施しました。
成果と効果
この導入によって、以下のような成果が得られました。
- 二重入力・転記が不要となり、ヒューマンエラーが激減
- 毎月かかっていた集計・チェック作業の人件費が半減
- 申請状況もリアルタイムで把握できるようになり、進捗管理もラクに
- 申請者の過去の利用データもすぐ探せて案内できるように
結果として、「もう元のExcelベースには戻れない」と言っていただけるほど、現場にフィットした仕組みとなりました。
終わりに
今回の事例は特定の設備運用を担う業務でしたが、業種を問わず“Excel+メール”の業務に限界を感じている現場は数多く存在していると思います。
皆様「キャパオーバー」「人手不足」「教育ハードル」と大体同じ事をおっしゃいます・・・。
無理なく現場にフィットさせるには、「現場作業フローの再定義」×「シンプルな形でのシステム利用」が鍵になるのかもしれません。
今回の記事を読み、「うちの業務にも活かせるかも?」と感じていただけた方は、ぜひ一度ご相談ください。
私たちは単なるWeb制作にとどまらず、日常業務の効率化まで一緒に取り組んでいます。